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切削加工 2025.05.01

大型旋盤加工とは?立旋盤(ターニング)の特徴や業者の選び方を解説

大型旋盤加工とは?立旋盤(ターニング)の特徴や業者の選び方を解説

旋盤加工には、加工するもののサイズに応じてさまざまな加工方法があります。なかでも、大型のものへの加工を検討しているときに選択肢となるのが、大型旋盤加工です。

しかし、大型旋盤での製品製造・加工を検討している方のなかには「大型旋盤加工で加工できるサイズはどのくらい?」「使う機械や完成品の精度が知りたい」といった疑問を持つ方も多いかもしれません。

今回の記事では、大型旋盤加工の特徴や使用する加工機、メリットやデメリットについて解説します。

大型旋盤加工を依頼する業者の選び方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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大型旋盤加工とは?

大型旋盤加工とはφ300以上、具体的には両手で持てない以上のサイズのものを仕上げるための旋盤加工です。

旋盤加工は固定した工具に材料を回転させながらあてて削る加工方法で、円柱などの丸い形状のものを製造・加工する際に使用されます。

小型の旋盤加工と比較すると大型旋盤加工は精度面で劣るものの、材料の薄さやサイズを適切に調整し、大型旋盤専用の加工機を選ぶことで、ある程度の精度を出すことが可能です。

大型旋盤加工で使用する加工機

大型旋盤加工では、立旋盤(ターニング)や横型旋盤(正面旋盤)といった加工機を使用して加工を行います。

ここでは、それぞれの加工機の特徴を解説します。

立旋盤(ターニング)

立旋盤とは、垂直方向に回転軸を持った回転テーブルに材料を設置し、固定した工具で上方向から旋削加工を行う機械です。

比較的サイズの大きい材料でも、横型旋盤と比較すると安定して固定できる特徴があります。

重心の変化や遠心力による振動と歪みからの影響も抑えられ、横型旋盤よりも加工精度を高められるのがメリットです。

テーブルに固定することで安定して加工を進められるので、人為的なミスも発生しにくくなります。

横型旋盤(正面旋盤)

横型旋盤とは、材料を垂直方向(横方向)に設置して、旋削加工を行う方法です。

横型旋盤は大型の材料の加工には向いていないため、一般的に大型旋盤加工は立旋盤を使用するケースが多いです。

一方で、横型旋盤は切りくずが発生しにくく長時間安定した加工がしやすいメリットがあるため、材料の大きさや性質に合わせて横型旋盤が利用されることもあります。

大型旋盤加工で立旋盤(ターニング)を使うメリット

ここでは、大型旋盤加工で立旋盤を利用する主なメリットを解説します。

高い精度で加工できる

立旋盤は、回転テーブルへワークの自重を利用して安定的に固定できるのがメリットです。

大型のワークでも安定的に回転させられるため、横旋盤よりも重力や遠心力での揺れが発生しにくく、精度の高い加工を実現できるでしょう。

さらに、立旋盤は作業者が上部からワークの全体を見ながら作業ができます。

そのため、加工中のワークの状態や工具の動きを把握しやすく、必要に応じた調整をしながら加工を進められるため、加工精度もより上がりやすいです。

精密さのイメージ

チャッキングが簡単

立旋盤は、材料をテーブルに安定して固定でき、横旋盤と比較すると簡単に面板へ材料を締め付けて固定(チャッキング)できるのがメリットです。

チャッキングが簡単なことで、高精度の旋盤加工も効率的に進められます。

ミーリング加工による効率化が可能

立旋盤の加工機(ターニングセンタ)には、旋削加工に加えて、工具を回転させながら切削を行うミーリング加工の機能が搭載されているものもあります。

そのため、機械に材料を一度固定すれば、旋削加工と切削加工といった複数の工程を同時に行えるのがメリットです。

材料の取り外しや再固定などの工程が短縮され、加工全体でのリードタイムの短縮や、作業の効率化にもつながります。

大型旋盤加工における立旋盤(ターニング)のデメリット

立旋盤を使った大型旋盤加工にはメリットもある一方、デメリットもあります。

ここでは、注意しておくべきデメリットを順に解説します。

長尺・小径物の加工ができない

立旋盤は、構造上から長尺や小径物の加工には向いていないデメリットがあります。

具体的には芯押し台がないため、長尺物の加工時に発生するたわみやびびりの抑制ができません。

さらに、立旋盤の加工テーブルの面盤とスピンドルの中心部には筒穴を設けていないため、チャック利用時はチャックサイズの範囲でなければ深さが取れず、長尺物を安定して固定することが難しいです。

加工中は切粉の排出処理が必要

立旋盤で止まり穴などの加工を行う場合、切粉が穴の奥に溜まってしまう点に注意が必要です。

切削加工中の冷却

穴奥に切粉を残したまま加工を続けると、材料への傷や変形の発生、工具の破損などの原因となります。

立旋盤での大型旋盤加工を行う際は、切粉の排出処理を踏まえて加工を進めることが重要です。

立旋盤(ターニング)ならではのノウハウやスキルが必要

立旋盤で精度の高い大型旋盤加工を実現するには、立旋盤ならではのノウハウやスキルが求められます。

たとえば、立旋盤加工機のなかにはミーリング加工ができるものもありますが、立旋盤とミーリング加工を同時に行うためには、両方の加工ノウハウやプログラムの作成スキルが必要です。

立旋盤機は、プログラム制御によって高精度な加工や複雑形状といったバリエーションの豊富な加工が実現できる一方で、専門知識や技術が求められている点に注意しましょう。

大型旋盤加工の主な用途や活用業界

大型旋盤加工では、大型サイズの製品や部品を製造・加工できることで、以下のような分野や製品に多く活用されています。

  • 石油・化学・エネルギー分野の産業機器(回転体、発電機など)
  • 航空機・船舶の部品(タービン、ギア、シャフト、ディスク、ケースなど)
  • 医療機器

大型旋盤加工を依頼する業者の選び方

大型旋盤加工を行う場合は、専門業者へ加工を依頼することになります。

ここでは、大型旋盤加工を依頼する業者の選び方を順に解説します。

大型の旋盤加工に対応できる設備があるか

大型旋盤加工は、立旋盤加工機をはじめ専門の加工機械が必要です。

加工したい材料の特性や形状、サイズに合った機械や設備を持っている業者へ依頼するようにしましょう。

業者の公式サイトなどでは、実際に使用している加工機の特徴や具体的に実現できる加工内容などを掲載していることがあります。

また、作業効率やコストなどを踏まえると、立旋盤機械のなかでもミーリング加工にも対応しているものや、横型旋盤機の方が適切な場合もあります。

大型旋盤で実現したい製品や形状に応じた設備や機器が備わっているか、しっかりと確認しておきましょう。

依頼したい製品の加工実績があるか

大型旋盤加工では、さまざまな形状や大きさの加工が実現できます。

ただし、どのような製品の加工に対応しているかは、業者によって異なります。

作りたい形状や加工内容の加工実績のある業者なら、高い技術や専門的な知識を持って加工に取り組めるでしょう。

まとめ

大型旋盤加工の特徴やメリット・デメリットとともに、大型旋盤加工の注意点や業者の選び方を解説しました。

大型旋盤加工は両手以上のサイズのものの加工に向いており、なかでも立旋盤は材料を安定して設置できることから、高精度での加工も実現可能です。

実際に作りたい製品や部品の形状などを踏まえて、高い技術や実績を持つ業者を選んで加工を依頼するようにしましょう。

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