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3Dプリンティング 2025.04.04

セラミック3Dプリントとは?注目される理由や造形方法、業者の選び方を解説

セラミック3Dプリントとは?注目される理由や造形方法、業者の選び方を解説

近年では、セラミックを用いてより精度の高い部品の製造を実現するために、3Dプリントが注目されています。
とはいえ、「セラミックは3Dプリントに対応している?」「3Dプリントのときの注意点はある?」といった疑問を持つ方も多いかもしれません。

今回の記事では、セラミックの3Dプリントの特徴やメリット、主な造形方法について解説します。

3Dプリントを依頼する業者の選び方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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セラミック3Dプリントとは?

セラミックとは、磁器・陶器・ガラス・セメントなどから成る無機化合物素材です。

強度や耐食性や耐熱性、電気絶縁性にすぐれていることに加えて、軽量なため、さまざまな部品や製品の素材として使用されています。

セラミックは、樹脂や金属よりもより幅広い元素を組み合わせられており、応用しやすい点がメリットです。
セラミックの加工方法はさまざまなものがありますが、近年セラミックの3Dプリントに対応した、セラミック3Dプリンターに注目が集まっています。

セラミック3Dプリントのメリット|今注目されている理由は?

セラミック3Dプリンターでは、材料であるセラミックを削るのではなく、積層して造形します。
そのため、切削加工をはじめとした従来の加工方法では製作できなかった、複雑な形状や中空構造の製品の造形も可能になりました。

また、金型を必要としないため、金型製作の期間やコストも発生せず、完成品や試作品の高い精度を保ちながら納期やコストの短縮も実現可能です。

近年では、大手企業だけでなく中小企業やスタートアップ企業も3Dプリンターを導入しており、年々セラミック対応の3Dプリンターの需要が高まっています。

セラミック3Dプリンターの主な造形方法

セラミック3Dプリンターにはさまざまな造形方法があり、それぞれでメリットやデメリットが異なります。
セラミック3Dプリンターの主な造形方法を順に解説します。

レーザー溶融法(SLM)

レーザー溶融法とは、粉末状のセラミックをレーザーを照射して溶かし、積層して造形する方法です。
細いレーザーを用いて造形するため、複雑な形状の部品も高精度で作ることができます。

ただし、使用できる粉末状セラミックの種類が少なく、材料選択の幅が狭い点に注意が必要です。

近年では、レーザー溶融法に対応できる粉末セラミックの開発や研究も進んでいますが、まだまだ選択肢は多くないと覚えておきましょう。

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バインダージェット法

バインダージェット法とは、インクジェットヘッドから光硬化樹脂の結合剤であるバインダーを噴射し、積層しながら造形する方法です。

赤外線のレーザーがセラミックの粉末を硬化させるため、複雑な形状を作ったり、素材に着色しながら造形したりといったことができます。
造形スピードが速く、サポート材も不要のため、効率的な造形が可能です。

ただし、造形物の強度がやや低く、表面は粉っぽさが残る点に注意しましょう。

セラミック3Dプリントが活用される主な業界・分野

セラミック3Dプリントが活用される主な業界や分野を解説します。

自動車分野

自動車業界では、セラミックの持つ高い強度と軽量性を活かして、自動車の軽量化が進んでいます。
セラミックによって車体が軽量化することで、燃費効率向上やカーボンニュートラルへの対応が可能です。

今後は、耐熱性の高さを活かした自動車のエンジン部分への採用も期待されています。

航空宇宙分野

セラミックの持つ高い強度や耐食性、耐熱性や耐摩耗性は、航空機や宇宙ロケットの部材としても活用されています。

たとえば、ロケットのエンジンやノズルなどの部品やボディにセラミックが採用されています。

医療分野

セラミックは耐薬品性が高いことに加えて、アレルギーが起きづらい材料でもあります。
そのため、歯科用のインプラントや人工関節、ほかにもゲージや心臓用のポンプなどの医療機器にも広く採用されています。

医療機器は、使用する人の体に合わせて高い寸法精度が求められるため、特にセラミックの3Dプリントによる製作が期待されている分野です。

電子部品

電子部品分野では、機器の軽量化や小型化を目的にセラミック製の部品製造ニーズが高まっています。
軽量なセラミックと3Dプリントによる中空構造を両立することで、強度と軽量性を備えた電子部品の製作が可能です。

装飾業界

セラミックの3Dプリントの造形方法によっては、材料への着色も可能です。
3Dプリントなら、着色したセラミック材料を複雑な形状に造形することもできるので、装飾業界でのさまざまなシーンで活用されています。

セラミック3Dプリントにおける注意点

セラミック3Dプリントには多くのメリットがある一方で、注意すべき点もあります。

原料を加熱する際に収縮する

セラミックは、加熱することで原料が密集して硬くなる性質を持ち、その際に収縮が起きます。

3Dプリンタでの造形時にも収縮が発生するため、造形方式によっては高精度の造形は困難です。
レーザー溶融法など、精度を重視できる造形方法を選ぶ必要があるでしょう。

造形後の処理による割れ

セラミックの3Dプリントでは、造形後の後処理の際に割れが発生することがあります。
割れは、加熱時の急激な温度変化や一箇所への熱の集中、成形体の内部に残った樹脂、原材料の配合や造形条件など、いろいろな原因で発生します。

後処理での割れを防ぐには、適切な原材料の選定や造形条件の設定、内部に残った樹脂の効率的な除去方法の選定が必要です。

セラミック3Dプリントを依頼する業者の選び方

セラミック3Dプリントを依頼する業者を選ぶ際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

セラミック対応の3Dプリンタ設備があるか

樹脂や金属の3Dプリントに対応している業者でも、セラミックの3Dプリントには対応していないことがあります。
まずはセラミックの3Dプリントに対応しているかどうかをチェックしましょう。

セラミック3Dプリントの実績は豊富か

セラミックの3Dプリントは、適切な造形条件や材料の選定が必要です。ノウハウがない業者に依頼してしまうと、熱による収縮や後処理時の割れが発生するおそれがあるでしょう。

そのため、セラミックの3Dプリントの実績が豊富な業者へ依頼するのがおすすめです。

3Dプリントにかかる費用や納期

3Dプリントで発生する費用や納期は、業者によって異なります。
同じセラミックを材料とした造形でも、費用や納期面で納得できる業者へ依頼するようにしましょう。

まとめ

セラミック3Dプリントの特徴やメリットとともに、セラミック3Dプリント依頼時の注意点や課題について解説しました。

セラミックは自動車業界や医療業界などで活用される材料であり、近年では3Dプリント技術にも注目が集まっています。
セラミックの3Dプリントを依頼するときには、実績や技術の高い業者を選んで依頼するようにしましょう。

セラミックを用いた部品製造を検討している方は、ぜひ「Taiga(タイガ)」をご活用ください。
Taigaは、無料で経験豊富な業者に相談できるサービスです。

難易度の高い部品や新規部品の開発、少量生産、試作から量産まで、コストを抑えつつ効率的に進めることが可能です。

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