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切削加工 2025.02.06

CNC工作機械とレーザー切断機の違いとは?それぞれの特徴を解説

CNC工作機械とレーザー切断機の違いとは?それぞれの特徴を解説

材料を切断する方法として、「CNC工作機械」や「レーザー切断機」が挙げられます。

しかし、「何がどう違うのか」「自社の製品にはどちらが適しているのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

特徴を十分に理解せず選んでしまうと、思わぬコストが発生する可能性もあります。

そこで今回は、「CNC工作機械」と「レーザー切断機」の違いを詳しく解説します。ぜひこの記事を参考に、自社の製品に最適な技術を見極めてみてください。

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CNC工作機械とは

CNCとは「Computer Numerical Control」または「Computerized Numerical Control」の略称で、コンピューターを使って機械の動きを数値で制御する技術のことです。

この技術を活用したCNC工作機械は、金属などの材料を高い精度で切削加工できます。

特に「5軸CNC加工」と呼ばれる技術では複雑な形状を一度に加工することが可能で、自動車や航空宇宙産業など精密さが求められる分野で重宝されています。

ここでは、CNC工作機械の仕組みや特徴について、詳しく解説していきます。

CNC工作機械の仕組み

CNC工作機械で加工する際の流れを紹介します。

  1. CADデータを作成する
  2. CAMプログラムデータを作成する
  3. 必要な工具をセットする
  4. コンピューターが工具を操作する

CAD(Computer Aided Design)は、コンピューター上で部品の設計図を作成するツールです。加工する部品の形状や寸法を明確にします。

CAM(Computer Aided Manufacturing)では、設計されたCADデータを基に、加工に必要なNC(数値制御)プログラムを作成します。このプログラムには、使用する工具や加工順序が含まれています。

そしてプログラムに従って、コンピューターが工具をミリ単位で動かしていくのです。工具は回転や直線運動を行い、素材を削る、穴を開けるといった加工を実施します。

CNC工作機械の主な特徴

CNC工作機械の大きな特徴として、加工精度と効率性が挙げられます。コンピューター制御により、誤差を最小限に抑えながら、短時間で複雑な形状を作ることができます。

特に5軸加工機では、X・Y・Zの直線3軸に回転軸・傾斜軸が加わります。1回のセットアップで多方向からの加工が可能なため、作業効率が大幅に向上するのが利点です。

また、一度プログラムを作成すれば無人運転が可能なケースもあり、長時間の連続稼働が期待できます。生産性の向上とともに人件費や製造コストを削減できるため、大量生産において特に強みを発揮します。

CNC工作機械の加工例

CNC工作機械は、幅広い製品の製造に対応しており、さまざまな産業で活躍しています。以下に代表的な加工例を挙げます。

  • 自動車部品
  • 航空宇宙部品
  • ロボット部品
  • 医療用機器部品

たとえば、自動車のエンジンやドライブシャフト、ホイールといった金属パーツは、CNC工作機械で加工されることが一般的です。

CNC工作機械の種類

CNC工作機械は「プログラムに基づいて自動で加工を行う機械」の総称であり、さまざまな種類があります。以下に代表的なものを紹介します。

CNCフライス盤

「CNCフライス盤」は回転する工具(フライス)を使って素材を削り出す機械です。特に平面加工や溝加工に優れており、部品の基礎的な形状を作る際に使用されます。

CNC旋盤

「CNC旋盤」は素材を回転させながら加工するタイプの工作機械です。円柱状の部品の製造を得意としており、穴あけ加工や中ぐり加工、突切り加工に適しています。

CNCマシニングセンタ

「CNCマシニングセンタ」は、フライスや旋盤など複数の機能を1台に集約した工作機械です。

工具交換を自動で行う仕組みのため、段取り替えの手間を大幅に削減します。生産効率が非常に高く、複雑な形状も短時間で仕上げることが可能です。

レーザー加工機とは

レーザー加工機は、レーザー光を使って素材を加工する機械です。他の機械加工とは異なり、工具を素材に直接接触させることなく、切断や溶接、彫刻などを行えるのが大きな特徴です。

細かなデザインも容易に実現できるため、工業用部品の製造から宝飾品まで、幅広い分野で利用されています。

ここからは、レーザー加工機の特徴を詳しく説明していきます。

レーザー加工機の仕組み

レーザー加工機は、高密度のレーザー光を素材に集中させることで、切断や穴あけなどを行う仕組みです。基本的な流れは以下のとおりです。

  1. 発振装置でレーザ光を発生させる
  2. レンズで集光する
  3. レーザヘッドから材料に照射する

密度の高いビームとして素材に当たり、融解または蒸発します。そのためそのため、ゴムや布地など刃物では柔らかすぎて加工が難しい素材にも対応できます。

レーザー加工機の主な特徴

レーザー加工機の大きな特徴は、非接触での加工が可能な点です。

工具が素材に触れることがないため、従来の加工方法で発生しがちなバリやカエリを最小限に抑えることができます。また、レーザー光は極めて高い精度で素材に照射されるため、熱による影響が局所的に限定され、素材の変形やクラックの発生を防ぐことができます。

さらに、レーザー加工機は刃物や研削盤といった物理的な工具を利用しないため、工具の交換が必要ありません。多少の清掃や調整は必要ですが、部品交換の頻度が少なく、メンテナンスにかかる手間が大幅に軽減されます。稼働時間を最大化でき、生産効率の向上につながるでしょう。

レーザー加工機の加工例

レーザー加工機は、切断や穴あけに加え、溶接、マーキング(刻印)、彫刻など多彩な加工が可能です。対応する素材も幅広く、金属はもちろん、セラミックやプラスチック、木材、布、ガラスなどにも加工できます。

例えば「牛革に複雑なデザインや文字を彫り込む」「アクリル板へロゴを刻印する」など、加工の自由度が非常に高いことが特徴です。

レーザー加工機は、産業用の精密部品製造から、ファッションや広告などのクリエイティブな分野に至るまで、さまざまなニーズを満たす技術として注目されているのです。

レーザー加工機の種類

レーザー加工機は、使用するレーザーの種類によって大きく3つに分類されます。

CO2レーザー

最も一般的に使用されているのが「CO2(炭酸ガス)レーザー」です。

炭酸ガスを媒質として光を増幅し、長い波長と高出力を生み出します。他のレーザーでは難しいガラスやペットボトルの加工も得意です。

ファイバーレーザー

「ファイバーレーザー」は、特殊な光ファイバーを通じて光を増幅する仕組みです。幅広い素材に対応できますが、特に金属素材への印字や刻印に使われます。

UVレーザー

「UVレーザー」は、波長が短くエネルギー密度が高いのが特徴です。金属はもちろん、ダイヤモンド、サファイヤ、ルビーなどの非常に硬い素材の加工も可能です。

また、熱ダメージが少ないため、繊細な仕上がりが求められる用途で特に有効です。

CNC工作機械とレーザー切断機の違い

これまでCNC工作機械とレーザー切断機の特徴について解説しましたが、「結局どちらを選べばいいのか分からない」と感じる方も多いかもしれません。

それぞれの違いを簡潔にまとめましたので、参考にしてください。

動作の原理

CNC工作機械は、数値データに基づいて、工具を動かして加工を行います。人間の手では難しい複雑な曲線や切削加工でも、均一な品質を保つことができます。

一方、レーザー切断機はレーザー光を照射することで加工します。高密度のエネルギーをピンポイントで当てるため、CNC工作機械では届かない場所でも穴開けや刻印が可能です。

加工できる素材

CNC工作機械は、主に金属(アルミニウム、ステンレス、銅、鉄)などの硬い素材が対象です。高精度で削り出し、耐久性のある部品を製造する際に使用されます。

レーザー切断機は、金属だけでなく、以下のような幅広い素材に対応しています。

  • セラミック
  • 樹脂、プラスチック
  • 木材
  • ゴム
  • ガラス

たとえば、柔らかい素材の場合、CNC工作機械では工具との接触により寸法が変化してしまいます。一方、レーザー切断機は非接触で加工を行うため、問題なく加工できます。

対応範囲

CNC工作機械は、使用する機械の種類や工具のサイズによって加工可能な範囲が決まります。一般的には直径10mmから60mm程度に対応することが多く、自動車や航空機の部品など金属パーツの製造に適しています。

レーザー切断機は極細のビームを使用して加工を行うため、直径0.15mmといった極小サイズでも対応できる場合があります。非常に小さな部品や繊細なデザインにも対応可能です。

メンテナンス

CNC工作機械は素材に直接工具を当てて加工するため、工具が摩耗しやすく、定期的な交換が必要です。また、潤滑剤の補充や機械内部の清掃など、定期的なメンテナンスも欠かせません。一時的に機械を停止することになり、納期に影響を与える場合もあります。

一方、レーザー切断機は物理的な接触を伴わないため、工具や部品の摩耗がなく、交換作業が不要です。多少の清掃や調整は必要ですが、CNC工作機械と比べてメンテナンスの手間が少なく、運用効率が高いのが特徴です。

まとめ

この記事では、CNC工作機械とレーザー切断機の特徴について詳しく解説しました。

CNC工作機械は金属の加工に適しており、自動車や航空宇宙分野など高い精度と耐久性が必要な場面で活躍します。一方、レーザー切断機は幅広い素材に対応し、デザイン性や微細な加工が求められる製品に向いています。

重要なのは、それぞれの特性を理解したうえで、自社の製品に合った加工方法を選ぶことです。しかし、「どちらが適しているか分からない」という場合も多いかと思います。

「Taiga(タイガ)」では、経験豊富な技術者が、最適な設計と加工方法をご提案します。また、開発した素材を用いた試作や研究にも対応しており、多様なニーズに応える体制を整えています。利用料金はかかりませんので、ぜひご活用ください。

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